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入れ歯とは

歯周病やムシ歯によって歯を失った場合、その部位には速やかに歯の代わりになるものを補わなくてはなりません。
失ったままにしておいた場合どうなるでしょう。
まず、歯のない部位では咬むことが出来ないため、バランスの悪い咬み方が癖になります。
その結果、アゴを取り囲む筋肉の使われ方のバランスも悪くなり、顎関節症になったり顔が歪んでしまったりといった経過をたどることも決して珍しくありません。
残っている歯の状態やアゴの骨の状態によっては、ブリッジやインプラントの様な固定性の装置を使うことが難しい場合があり、その場合には着脱式の義歯を使っていただくことが必要となります。

保険と自費の違い

入れ歯には保険適応と保険適応外(自費診療)のものがあります。
互いのメリット・デメリットを把握して自分に合う入れ歯を選んでください。

保険で製作するレジン(樹脂)の入れ歯は欧米において治療の前などに一時的に使用する仮の入れ歯として位置づけられています。
欧米で長期に使用する入れ歯に使われる金属床(金属製)の入れ歯は日本の保険では作れません。
残念ながらその差はかなり大きく、今まで入れ歯でお悩みになられていた方は一度理想的に設計された自費の入れ歯を使ってみるとかなり楽になることが多いです。

  保険 自費診療
素材
(歯ぐき部分)
決められている(プラスチック) 使える素材が多い
人工歯 プラスチック プラスチックの他に、セラミック、金属などが選べる
制作工程 印象(型取り)1回
特殊器具等は使わない
精密な印象(型取り)
お口に合わせた設計ができる
審美性 普通 良好
調整 痛いところや噛み合わせの調整が多くなることがある 精度が高くなるため調整が少なくて済む

保険の入れ歯

保険の部分入れ歯では、入れ歯を支えるために、「クラスプ」という金属のバネを歯に引っ掛ける必要があります。
そのため見た目が悪くなってしまいますが、保険ではこのタイプの部分入れ歯しか作ることが出来ません。
ものを噛む能力(咀嚼能率)は、天然の歯の約20~30%程度です。
ただ、殆どの症例で利用でき、非常に安価なのがメリットです。

自費の入れ歯

金属床義歯

金属床の入れ歯は、熱が伝わりやすく、食べ物の味を感じやすいという特徴があります。

 

ノンクラスプデンチャー

「クラスプ」というのは「バネ」という意味で、ノンクラスプデンチャーとは金属のバネの無い入れ歯の事です。
素材は特殊な樹脂で、柔軟性があるのでバネのかわりになります。

また、金属を使わないので金属アレルギーの心配がありません。
ただ、残っている歯の状態によっては使用できない場合もあり、初期費用が10万~20万かかる上、定期的に作り直さなければいけないためランニングコストがかかります。

 

コンフォート

コンフォートは、入れ歯の裏面を生体用シリコーンというクッションで覆う、新しい入れ歯の技術です。
生体用シリコーンの弾性が、入れ歯でグッと噛んだときの歯ぐきにかかる負担をやわらげ、強い吸着力を発揮します。
「痛い・噛めない・外れやすい」といった、従来の入れ歯の悩みを解消するとともに、患者さんの歯ぐきをやさしく守ります。

コンフォートは「すきなものをおいしく食べられる」「スポーツが楽しめる」「滑らかに話ができる」だけでなく、しっかりと噛みしめることで、顔の筋肉が鍛えられ「表情が若返る」、血行がよくなり脳が活性化することで「ボケの防止につながる」ということも期待できます。

 

 

メンテナンスについて

調整

装着直後は入れ歯が強く当たって痛みが出たり、噛み合わせがうまくいかない、ゆるくて外れてしまう、しゃべりにくいなどの問題が起こることがあります。
そういった部分を調整して快適に入れ歯を使えるようにするためには、通常数回の調整が必要になります。
調整においでにならなかったり、自分で治そうとしたりすることは、トラブルのもとになりますので、是非一度ご相談ください。

 

取り外し

入れ歯を入れてすぐは、装着や取り外しがスムーズにできないかもしれません。
無理な力を加えたり乱暴な扱いをすると変形破損して使えなくなってしまいます。
慣れるまで慎重に取り外しをしてください。入れ歯を壊さないように気をつけましょう。
歯に合わないからと言って自分で調整することはやめましょう。
入れ歯はかみ合わせや、他の歯にあわせて作られています。
いたみが治まるからと言って自分で曲げたり削ったりすると健康な歯に無理な負担をかけることになりますので、取り扱いに注意しましょう。

 

常に清潔に

入れ歯は毎食後はずして、必ず洗って下さい。
寝る時に入れ歯を外す場合は、洗浄剤などを使って、ていねいに洗ってケースなどに入れて保管して下さい。

入れ歯の通院回数の目安と注意事項

虫歯治療などを終えた後、5回程度が通院の目安です。
また、先にも記載しましたが、入れ歯は洗浄を怠ると、細菌の増殖につながります。
必ず洗浄剤を使用し、清潔に保ちましょう。